不動産の法人化という選択肢

不動産法人設立という選択とは

不動産の法人設立

福岡の不動産オーナーの方で、「法人化」というキーワードをお聴きになられた方も多いのではないでしょうか?

法人化と言っても様々なパターン・バリエーションがありますが、大まかに言うと、「個人で保有・運営されている不動産物件」について、新たに会社を設立し、何らかの形で不動産に法人として関与させると言い換えることもできます。

インターネットの記事や書籍では、断片的な情報であれば簡単に情報収集できますが、ことさら法人化のメリットのみを強調したものが多く散見されます。

当記事では、メリットとデメリットの両方をお伝えするとともに、これから法人化をお考えの福岡の不動産オーナーの方に、少しでも法人化の基礎を理解いただくように記載しております。

個人と法人の相違とは(そもそも論)

法人とは、人間ではありませんが、法律上人格が認められて法律行為を有効になし、権利・義務の主体となりうる資格を与えられたものを指します。

法律の授業のようになってしまいましたが、つまり、大雑把に言うと、法人化とは、法律に基づき、不動産等の権利などを持てるように、(自分以外の)人格を意図的に作り出すことと言えます。

さらに突っ込んで言うと、法人化とは、賃貸アパートやマンションなどの資産や銀行からの借入金を(個人とは別の)法人格という箱を作るイメージを持ってもらうと分かり易くなるかもしれません。

これにより、法人では、個人と異なり、次のような特徴を有することになります。

不動産

税金の違いも出てくるので要注意

上図の最後の段に記載されている通り、個人には所得税法が適用され、法人には法人税法が適用されます。

所得税は、超過累進課税と言って、下記のとおり所得の増加に応じて税額が上がっていきます。逆に、所得が減少すると、それに応じて税率も下がっていきます。

所得税

(引用:国税庁ウェブサイト「No.2260 所得税の税率」)

一方法人税の税率は、上記の所得税の超過累進課税と比較して、一定率(フラット)に近い形の税制となっています。

法人税率

(引用:国税庁ウェブサイト「No.5759 法人税の税率」)

この税率の格差を考えて不動産の法人化の検討を行うことが極めて重要です。

法人化後の所得はどうなる?

確定申告と所得の相関

法人を設立した後、不動産オーナーの所得はどのようになるか見ていきましょう。

一番上の黄色部分の不動産オーナーの所得(個人)は、会社設立して不動産の法人化を行うと、「個人としての法人化後の所得」と「不動産法人の所得」の二つに分かれます。

個人としての法人化後の所得については、法人の方に所得が移転されるので個人としての所得が減少するとともに、所得の減少に応じて税率が下がります。

一方、不動産法人の所得については、移転された所得から家族従業員にお給料を支払うなどで所得金額が自体が相対的に小さくなります。

上記のとおり、法人化の税務メリットとして、所得分散効果が得られることになります。

まとめ

以上、不動産の法人化について簡単に基礎的な概念のみを説明しました。

ポイントとしては、

  • 個人とは別の人格を作り出すこと
  • 適用される税率が個人と法人で異なること
  • 不動産オーナーの所得を、オーナー、法人、家族などに分散させる効果があること

になります。